BOOKS

NakajimaYoshimichi

BOOKS

2020/9/13

自分の時間を取り戻せ、それが何より大切だ。中島義道『人生を半分降りる』

Contents この本はぼくのバイブルだった自分の時間を取り戻せ自分のための自分の時間を生きるこの本はぼくのバイブルだった 中島義道の著作と出会ったのは、そう30歳くらいだったのではないかと思う。最初に読んだのは『うるさい日本の私』だった。無意味なアナウンスに徹底抗戦するアタマの逝かれた哲学者。それが中島義道だった。でも、その書いていることには共感できる自分がいた。少数派を自認し、その自分たちが多数派に脅かされずに生きていけることだけを目指している人。絶対に多数派に組しない人。ただ少数派でいることを認め ...

BOOKS

2020/9/13

科学者が説く「ただ導きたまえ」の重さ。田坂広志『運気を磨く』

Contents 意識を疲れ果てさせる現代運気を磨く無意識を浄化させるために重要なこと意識を疲れ果てさせる現代 COVID-19による不安の再生産、NYストックマーケットの暴落、欧州(特にイタリア、フランス、スペインなど)での感染の拡大。2020年3月の世界は、ぼくが見てきた50年超の歴史の中でもかなり混乱している。大混乱と言ってもいいかも知れない。見えない恐怖に脅かされた人々は恐慌に陥ってしまいそうだ。いやもう陥っているのかも知れない。 学校は休校になり、企業はテレワークを推進している。麻布十番で職住近 ...

BOOKS

2020/9/13

絶望が癒しになることだってある。光がないなら、自らが光になればいい。

Contents 民主主義を擬態している社会3回の絶望主権のない国家で生きる術民主主義を擬態している社会  2019年10月19日読了。15歳を対象とした本ですが、日本人の大半は読むべきだと思います。マッカーサーは日本人のことを12歳の子供に譬えたと言われるが、まさに戦後70年を経過しても、それは変わっていないのかも知れない。幼稚な大人と稚拙な自治。多くの近代国家が血を流して獲得した民主主義を理解できず、それを模倣し擬態している社会が日本なのです。 現状は若者にとってより酷薄です。しかし、それは酷薄な時間 ...

Ikirutameno_Rongo

BOOKS

2020/9/13

不孝にして不仁。安冨歩『生きるための論語』

Ikirutameno_Rongo_Yasutomi_Ayumi  経済学者で思想家の安冨歩の著作『生きるための論語』を読んでいます。この著者本人に興味を持って彼の著作を読み始めたのです。彼は経済学者からスタートし、現在は東京大学東洋文化研究所で教える研究者。さらに興味深いことに幼少から親との関係性に悩み、それを「女性装」することで精神的に解決したとする変な人なのです。ぼくは親との確執を意図的に避けてきました。避けてきたから確執とは言えないのでしょうが、実際にはそれぞれの気持ちの奥に何か重いものをずっと携 ...

BOOKS

2020/9/13

猫は後悔するか。野矢茂樹『語りえぬものを語る』

今日は2月22日、つまり猫の日である。だからという訳ではないが、猫について少し書いてみよう。猫は賢い。これはおそらく正しい。もちろん人間の言語としての「賢さ」に概念定義されているが、おそらく猫の大半は賢い。餌の気配を察するとどこからともなく現れるし、人の感情を逆なでることもする。放置された腹いせにトイレ以外でオシッコをする。人が大切にしているものを故意に破壊する。こんな復讐や報復などは日常茶飯事である。だから猫は賢いと思う。繰り返すが猫の日だから猫を礼賛している訳ではない。  野矢茂樹の『語りえぬものを語 ...

DonJuan

BOOKS

2020/9/17

大きな恐ろしい何かあるいは超越者と捕食者について。『ドン・ファンの教え』を読む。

Contents 大きな恐ろしいなにか捕食者という存在すぐ近くにある怖いもの大きな恐ろしいなにか  ぼくがむかしむかし、女川で感じた無力感と虚無感を先日書きました。心にしまっていたものを取り出して眺めてみました。そこに後悔はありませんが、いまだに自らの無力を感じます。理不尽な現実は極めて強固で巨大であり、どこから攻めて行けばこの現実を覆せるのか、ぼくはいまだに途方に暮れてしまいます。本当はこうしてあげられたら、あるいはこうできたらいいのに、とぼくの心は叫びますが、実際にはどうすることもできない。この弱虫め ...

Copyright© polyphony garage , 2024 All Rights Reserved.