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アップルウォッチが医療機器認証獲得。ヘルスケアデバイスとしてさらに進化したぞ。

AppleWatch

アップルウォッチ医療機器認証を獲得

個人的に今日のトップニュース。心電図(Electric Cardiogram:ECG)機能はアップルウォッチシリーズ4から搭載されていたので、すでに3年ほどの時間が経過しています。この機能に2020年9月4日、ようやく日本での医療機器認証が下りた模様。まずはめでたいですね。いろいろなメディアがそれを伝えています。

Apple Watchの「家庭用心電計プログラム」と「家庭用心拍数モニタプログラム」が日本の医療機器承認・認証を取得

公益財団法人医療機器センターの登録情報に、AppleのApple Watchに搭載されている「家庭用心電計プログラム」(承認・認証番号:30200BZI00020000)と「家庭用心拍数モニタプログラム」(承認・認証番号:30200BZI00021000)が医療機器承認・認証を取得したと、 お茶の水循環器内科が伝えている 。 ...

Apple Watchの心電図計が日本で医療機器承認、診察等で活用可能に - Engadget 日本版

Apple Watchが9月4日付けで「家庭用心電計プログラム」「家庭用心拍数モニタプログラム」の医療機器認証を取得したことが明らかになりました。

Apple Watchの心電図アプリが国内承認取得、まもなく有効化か?

22 Apple Watchの 心電図アプリ が、2020年9月4日に医療機器の国内承認を取得しました。これにより、心電図アプリによる「家庭用心電図プログラム」および「家庭用心拍数モニタリングプログラム」が、日本でもまもなく使えるようになりそうです。 Apple Watchの 心電図アプリが医療機器の国内承認を取得したことが、公益財団法人 医療機器センター(JAAME:Japan Association for the Advancement of Medical Equipment)の「医療機器の承認速報」で確認されました。 心電図アプリ(販売名は、Appleの心電図アプリケーションおよびAppleの不規則な心拍の通知プログラム)の承認・認証日は「令和2年9月4日」で、一般的名称は「家庭用心電計プログラム」「家庭用心拍数モニタプログラム」、承認・認証番号はそれぞれ「30200BZI00020000」「30200BZI00021000」になります。 Source: 公益財団法人 医療機器センター via お茶の水循環器内科 Photo: Apple (FT729) 22

結構時間がかかった印象がある今回の医療機器としての承認、アップルウォッチはクラスⅡの「管理医療機器」として承認されました。医療機器は誤作動などをした場合のリスクの高さで4つのクラスに分かれていて、アップルウォッチの心電図(ECG)の場合、下から二番目のリスクであり、それをクリアしたというのが今回の認証の意味合いというわけです。

ちなみにクラスⅡの「管理医療機器」には先日のポストで書いた「コンタクトレンズ」なども含まれます。つまり、何らかの誤動作、誤作動、あるいは使用のミスなどが起こった際に人体に対して軽微な影響を与える(重大な影響を与える可能性が低い)医療機器という位置づけです。詳しくはこちらのリンク先をどうぞ。

医療機器クラス分類|Japan MDC 合同会社

2014年11月の薬事法改正により、従来の『薬事法』が『医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律』に改称されました。ただしここでは便宜上「薬機法」と言います。 ...

心電図(ECG)測定で何がわかるのか

心電図は心臓の動き(心筋の動き)を電気的に測定する技術です。つまり、心臓が正常に脈動しているのかがわかります。適切なタイミングで異常な脈動(不整脈)を検知できれば、心臓の疾患を予防したり、大事に至らないように処置ができるわけです。心電図の測定で、検知できる疾患は以下のようなものです。

  • 狭心症
  • 心筋梗塞

個人的に最も気を付けたいのは、上記のような疾患の手前「不整脈」の感知です。ぼくはもうすぐ56歳。自覚的に問題はないにせよ、身体はそれなりにくたびれているはず。ロードバイクなどで心肺機能を鍛えたとして、どこでどんな病に襲われるかわかりません。

「不整脈」が感知される場合「心房細動」が起こっている可能性があり、心臓が正常に機能しないと塞栓を引き起こし、脳梗塞や脳卒中に繋がる危険性があります。これら、壮年期以降に多いのは多くの人が知るところだと思います。

つまり、

転ばぬ先の杖

まさに心電図(ECG)の測定はこの言葉の通りです。

実際アップルは、アップルウォッチによって救われた命について紹介しています。すべてが心電図や心拍のモニタに関係する事例ではありませんが、転ばぬ先の杖という意味合いは同じかなと思います。

Apple Watchの心電図機能が再び人命救助、リリースから1週間でイギリス人ユーザーの命を救う

Apple Watchはこれまで数々の人命を救ってきました が、Apple Watch Series 4 から搭載されることとなった「心電図(ECG)」機能により、より多くの人命が救われています。海外掲示板のReddit上でも、イギリス在住の30歳男性が、Apple Watch Series 4のECG機能により命を救われたと報告しています。 My Apple Watch saved my life. : apple https://www.reddit.com/r/apple/comments/c54poo/my_apple_watch_saved_my_life/ イギリス在住のフィル・ハリソンさんは、Apple Watchに命を救われたことに対する感謝を開発元のAppleに伝えるために、Reddit上に自身の体験を書きつづっています。ハチソンさんは健康的な日常を過ごしていたそうですが、過去に健康上の問題をいくつか抱えていたことがあるとのこと。しかし、近年は何の問題もなく過ごしていたため、自身は「これまでで最も健康な状態である」と考えていたそうです。 2019年4月、ハリソンさんはマラソン大会に出場するためにトレーニングを行っていたそうです。それまでは何事もなくトレーニングを重ねてきたそうですが、4月5日に突如動悸を感じ、それはしばらく止むことがなかったそうです。その際、腕にはちょうど1週間前にECG機能がイギリス向けにもリリースされたばかりのApple Watch Series 4が巻かれており、画面には「」であるという通知が表示されていたとのこと。 ハリソンさんと同じようにApple WatchのECG機能により、心房細動が検出されたユーザーは複数います。 リリースされたばかりのApple Watchの心電図機能でさっそく命を救われる事例が報告される - GIGAZINE またもやApple Watchに命を救われる事例が登場、ECGアプリがヨーロッパでリリースされてわずか1週間で - GIGAZINE Apple Watch Series 4はユーザーの心臓を一日を通して定期的にチェックしており、通常よりも高い心拍数や低い心拍数を検知するとアラートを表示することが可能です。そのため、たとえ症状を自覚していない場合であっても、心臓の異常をユーザーに知らせることができます。この機能のおかげで、ハリソンさんは自身が心房細動を煩っている可能性があることを自覚し、病院の救急救命センターへ向かうことができたそうです。 その後、ハリソンさんは10日後に迫っていたマラソン大会に出場することを中止し、2カ月半にもおよぶ一連の検査を受けてきました。そして、2019年の7月3日には心臓を切開してを受ける予定となっているとのこと。なお、ハリソンさんは「Apple Watch Series 4がなければ救急救命センターに行くきっかけを得られなかったと思う」と記しており、ECG機能に命を救われたことを感謝しています。 Redditの掲示板上には「Apple Watchのようなウェアラブル端末が間違いなく医療に革命を起こしている」や「この種の端末が市場で入手できるということは絶対に素晴らしいことだと思います。ただし、価格が大きな障壁となっています。もっと身近なものにならないかな?」といった意見、さらには「この機能が有効になっているのは一部の国だけというのが残念」という意見までありました。 なお、Apple WatchのECG機能は日本では未対応のままとなっており、今後の対応に期待です。 ・関連記事 またもやApple Watchに命を救われる事例が登場、ECGアプリがヨーロッパでリリースされてわずか1週間で - GIGAZINE 人命救助につながるApple Watchの心電図アプリがヨーロッパや香港でも提供開始される - GIGAZINE Apple Watchがまたも人命を救う、転倒検出機能が気を失って顔面流血のおじいさんの早期発見に貢献 - GIGAZINE リリースされたばかりのApple Watchの心電図機能でさっそく命を救われる事例が報告される - GIGAZINE in ソフトウェア, ハードウェア, Posted by logu_ii You can read the machine translated English article here .

アップルウォッチ外来もできた

今回の承認を受けて、早速「アップルウォッチ外来」を開設した病院も出てきました。9月4日承認で9月7日に開設ですから、スピード感あります。これは院長が最初からアップルウォッチを使ったパーソナルヘルスケアを支援する医療サービスの提供に目を付けていたとしか思えませんね。

この病院のウェブサイトでは以下のような表記がされています。

お茶の水循環器内科ではアップルの「家庭用心電計プログラム」「家庭用心拍数モニタプログラム」が医療機器承認を受けて、アップルウォッチ外来を開始しました。具体的には、不整脈の発作時の記録をもとに、不整脈の疑いの評価、さらなる精密検査の必要性、治療の必要性等を相談するものです。動悸の原因は心室細動や心室頻拍等の致死的な不整脈から、脳梗塞の原因となる不整脈である心房細動、貧血や甲状腺機能の異常、特に治療の必要のない正常範囲の脈の乱れとしての心室期外収縮、上室期外収縮、洞性頻脈など多岐に渡ります。正確な診断のためには症状出現時の心電図記録が極めて重要です。今まで、来院時心電図、ホルター心電図、携帯型心電計、埋込型心電計、電気生理学的検査等、様々なアプローチがありましたが、このたび選択肢が増えるのは良いことであると考えています。

お茶の水循環器内科ウェブサイト

ぼくが以前から書いているとおり、アップルウォッチで生体モニタリングしてその情報を解析しながら適切な医療を提供する、というようなパッケージ型のサービスには市場性があると思います。この病院がどこまでのサービスを提供するのか、できるのか、この文面だけではわかりませんが、将来性はあると思うので継続的に情報収集していきたいですね。

アップルウォッチでパーソナルヘルスケア

何度か書いているとおり、現段階でヘルスケアデバイスで最も優れていると思うのはアップルウォッチです。心電図(ECG)もその正確さなどが問題になっていますが、正確さもさることながら、ぼくはデータの蓄積量が重要だと考えています。

その点でウェアラブルデバイスであるアップルウォッチは、個々人の生体情報を最も多くモニタリングできるため、現段階で最も信用できるパーソナルヘルスケアデバイスだと思うのです。

ぼくの場合、既往症としては睡眠時無呼吸症候群(SAS)があり、普段からCPAPを使って治療というか対応しています。その際、睡眠の質を見える化し、CPAPの使用の重要性をぼくに認識させてくれたのが、アップルウォッチなのです。

CPAPを装着して寝るのは最初はかなり辛いことです。しかし装着するのとしないのでは睡眠の質が如実に違うという事実をアップルウォッチが教えてくれたので、ぼくは観念してCPAPを装着して寝るようになりました。いまではそれほど苦も無く使えています。アップルウォッチさまさまなわけです。

さらにこの後には非侵襲(針を身体に刺さない)タイプの血糖値測定技術が登場することが予想されています。

次期Apple Watchは血糖値も測れる? 外付けオプションの「スマートバンド」に実装との噂 - Engadget 日本版

Apple Watchの次期バージョンでは血糖値の測定機能が導入される見込みだと、海外ニュースサイトのBGRが伝えています。ただし時計本体の価格を上げることなく、Apple

これが実現するとアップルウォッチとその補器類でいまよりも格段に多いパーソナルな生体情報を確保できることになります。足りないのは血液検査と腫瘍マーカー(タンパク質チェック)くらいですよね。

ぼくが予想するのは、簡易の血液検査などのサービスをアップルがサードパーティと組んで提供し始めること。その際、アップルウォッチで血糖値まで把握できていれば人間ドックレベルの生体情報が取得可能と思っています。

アップルのヘルスケアアプリはこれらを集約し、クラウド上で生体情報のすべてを管理できるようになるかも知れません。さらに、DNA解析などカスタマイズ医療と連携すると、生体情報をAIが解析して、生活習慣にアラートを出すなど、SF的な世界が現れることもあるかも知れません。

ぼくはこのようにガジェット好きで医療領域の仕事もしてきた経緯もあるので、こんなテーマに敏感に反応してしまいます。でも何しろ重要なのは、健康で楽しく自分らしく生きること、です。

健康資本さえあれば、ぼくらは日常を冒険に変える、そんな生き方ができるわけです。オヤジ諸兄には、くれぐれも自分の健康を把握されることをお薦めします。だから、アップルウォッチ、買った方がいいよ。

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