MOTORCYCLE WHEELS

ハスクバーナ・ヴィットピレン401に試乗。憧れの女性は見た目通りのドSだった。

Vitpilen401
HUSQVARNA / Vitpilen401 MY2020

ヴィットピレンに憧れていた

大人のための単気筒バイク試乗ウィーク。もともとバイクへの情熱を再度掻き立ててくれたのはBMW G310R。その派生車種であるアドベンチャーG310GSに乗り、その感覚を忘れないうちにと、かねてから心に留まっていたハスクバーナ試乗に翌日赴きました。まずは新星スヴァルトピレン250に乗りました。モノとしてのハスクバーナ・スヴァルトピレン250と、バイクライフ、スタイル、世界観はいまでも好きですし、憧れを抱きます。でも実際に乗ってみると「しっくり来なかった」のですよね。バイクは乗物なので、「乗ってしっくり来る」ことが何より大事と考えます。憧れは憧れのままで、初恋は初恋のままがいいのかもしれません。

でもぼくが本当に憧れていたのはスヴァルトピレンではなく、ヴィットピレンです。スヴァルトピレンはぼくにはしっくりきませんでしたが、ここまで来たらヴィットピレンにも乗らずには帰れません。ヴィットピレンは250が未発売なので、排気量の大きな401の試乗となりました。ハスクバーナ世田谷のスタッフの方は「250の方が乗りやすいですよ、401の方が少しピーキーで扱いにくい」と。でも何度も言いますが、

乗物は乗ってみないとわからない

だからヴィットピレン401にも乗ってみましょう。この体験の先に、一番最初に見て憧れたヴィットピレン701が待っているのかも知れないんです。

実車はやはり抜群にカッコいい

なぜこちらの方がカッコいいと思うのか。それはぼくにもわかりません。知らない人が見たらほとんど同じでしょう。それでもこの2台には明確な違いをぼくは感じるのです。だからこそ、ハスクバーナも「白」と「黒」の2つを作っているはずです。この2台は同じようでいて、表裏になっている。それくらい、明確な違いをどこかに作られているとぼくは思います。だからこそ、「黒」でなく「白」が欲しい、あるいは「白」でなく「黒」が欲しいという人がいるのでしょう。そしてぼくは「白」派なのです。

Vitpilen401

というか、ぼくは本当にアウトドア派ではなく、キャンプとかオフロードとかと無縁な生活を送っています。本を読んだり、音楽を聴いたり、音楽を創ったり、楽器を弾いたりするのが好きなインドア派です。ロードバイクは健康と趣味を兼ねて乗ります。クルマは好き。基本的に、音楽を聴いて考えるのと同じで、

思考するために移動する

というのがぼくのスタイルなのです。クルマは最高の思考空間だと思っているわけです。

モーターバイクで移動することもラグジュアリーのひとつになる、とぼくは確信しています。

憧れの女性はドSだった

Vitpilen401

ライディングポジションがキツイよ、と多くの人が述べているヴィットピレン。カッコよさのためにはそれくらいのこと承知でないと、と思っていました。普段ロードバイクに乗っていることもあり、前傾も大丈夫だろうと。ところが。

  • 噂通り前傾はキツイ
  • ハンドルがかなり開いている(幅が広い)
  • ロードバイクは肩幅くらいだが、体感的にはその2倍開く
  • 開いていて前傾なのでちょっと特徴的なライポジ
  • 体幹で支えるのはロードバイクと同じ
  • ヘルメットが重いので頭が下がる
  • よって視界が狭い
  • これでスピードを上げるとさらに視界が狭まる
  • これは慣れないとキツイ
  • 腹筋と背筋で支えたとしても最初は腕に負担が来る
  • エンジンは力がある
  • 街乗りでの印象は250と大きく変わらない
  • つまり扱いにくいという印象はなかった

憧れの女性はドSだった。喩えて言えば、KILL BILLにおけるユマ・サーマンみたいな感じ。

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これは何等かの苦行もしくは修行ですね。これも慣れが解決してくれる、というのはかなり楽観的で、時間が結構かかりそう。もしかすると、修行が嫌でバイクに乗らなくなるかも、とすら思わせます。

ぼくが望むのは、

バイクと楽しく移動すること、目線を変えて世界を見ること

なので、ここまでストイックにバイクとだけ対話する世界観に、最初の1台から敢えて行くか、と問われれば、ぼくはちょっと違うかなと思いました。

ということで憧れのハスクバーナは、ぼくの初恋の存在として、当面は心の中にしまっておこうかと思います。

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